【腰痛改善事例 01】痛みで「長時間歩けない」状態から1週間で回復

回復実績

リカバリープログラムを実践し、腰痛が回復された方の事例をご紹介します。

リカバリープログラム実施前の状態

抱えていたお悩み・症状

30代・女性
・4か月ほど前から腰・首・肩の痛みがひどい
・痛みがひどく歩くことがつらい、長時間歩けない
・痛みで座っていることができない
・起き上がると痛くてつらいため、ほぼ寝たきりの生活
・腰や鼠径部(そけいぶ)をはじめ全身が痛い
・レントゲン・MRI・血液検査 を行ったが整形外科では原因不明と言われた

改善・回復目標

・椅子に座ってご飯が食べられるようになりたい
・デスクワークができるようになりたい

リカバリープログラムの効果・改善状況

開始時1週間後
生活・体調がよい日に家事がやっとできる
・直近4か月痛みでほぼ寝たきりの生活
・痛みで座っていられない
・直近4~5か月でベストな状態
・床拭きが1時間できる
・20分くらいなら座っていられる
歩行・小さい歩幅でゆっくりしか歩けない
・痛みで長時間歩けない
・スムーズに歩ける
・歩くとき痛みもない
痛み【痛みの度合い:10】
ふくらはぎ、腰、背中、鼠径部(そけいぶ)、
太ももの前など、ほぼ全身に常に痛みあり
【痛みの度合い:2】
痛みが大幅に改善
ただし20分くらい座っていると痛みが出る

ほぼ全身に痛みがある状態からスタート

スタジオに訪問いただいた初日、リカバリープログラム(パーソナルトレーニング)の開始時は、何もしていなくても腰の真ん中あたりや背中、鼠径部(そけいぶ:太ももの付け根にある線の内側となるくぼんだ部分)に常に痛みがあり、座るとふくらはぎや太もも前も痛いといった、全身に痛みが出ている状態でした。

痛みがあった箇所
初回訪問時は、ほぼ全身に痛みがある状態

これまであらゆる検査・治療も効果ナシ

調子のよい日に、掃除やごみ捨てなどの家事がやっとできるような状態で、4か月間ほぼ、ひどい痛みのため、少しでもラクな状態を求めて横になって過ごすことが多かったそうです。

整形外科で、レントゲン・MRI・血液検査を行ったにもかかわらず「原因不明」。あるときは「仙腸関節痛」と診断されてブロック注射を打ったりもしたそうですが、効果ナシ。

検査や治療を行っても回復せず、痛みが取れずに寝たきりが続く…。痛みで座ることもできない…。

どれほどつらい状態だったのか、想像できます。

そんなとき、当スタジオのリカバリーマスタートレーナー・伊藤晃一のもとに、数年来通っている方から紹介されたことがきっかけで、リカバリープログラムに取り組むことになりました。

正直、お話を伺った限り、電車に乗ってスタジオに来ていただくことが可能なのか…というからだの状態でしたが、調子の良い日に偶然タイミングが合い、プログラムを受けていただくことができました。

「やっとの思いで来ました」とおっしゃってくださった初日を思うと、改善されたことをより一層うれしく思います。

藁にもすがる思いではじめたリカバリープログラムで1週間で劇的に改善

まず、からだの「見極め(確認)」のために、

  1. カウンセリング 
  2. 歩行確認
  3. 施術

を行いましたが、初回の「歩行確認」では、一歩ずつ小さな歩幅で歩くのがやっと。何もしない状態でも、鼠径部や腰に痛みがある状態でした。

施術でからだの状態を確認すると、からだの動きの起点となる「仙腸関節」や「腸腰筋」が硬くなっていることが判明。

とにかく、現在の痛みを取り除くことを最優先にしつつ、「椅子に座ってご飯が食べられる」状態を目指すことになりました。

自宅で行っていただく筋肉・筋膜ほぐしのためのレクチャーでは、あまりの激痛に通常使用する「リカバリーボール」が使用できない状態であったため、テニスボールを使った方法を指導。

初日、痛みで行えない動作もある状態だったこともあり、ご本人も「治るかどうか半信半疑でした」とおっしゃっていました。それでも、痛みを感じながらも、回復したいという思いでリカバリープログラムを1週間続けていただきました。

痛みの感じ方が1週間で「10→2」に軽減

リカバリープログラムの筋肉ほぐし・はがしを頑張っていただいた甲斐もあり、効果はすぐに現れました。

医療現場では、患者さんが抱えている痛みの程度を情報として共有するために、患者さん本人に痛みのレベルを評価してもらう方法をとっています。そのひとつがNRC(Numeric Ratig Scale)といわれるもので、スタジオONEでも採用しています。

NRCでは、痛みの度合いを「痛みがまったくない:0」から「これ以上耐えられないほど痛みがひどい:10」までの11段階にわけて、現在の痛みがどこにあたるのかを教えてもらいます。

痛みの評価 数値評価スケールNRS(Numeric Rating Scale)
参考:痛みの教育コンテンツ(厚生労働省科学研究)をもとに作成

今回のケースでは、初日は痛みの感じ方が「10(これ以上耐えられないほどひどい)でしたが、1週間後に来ていただいた際には「2」に軽減

歩行を確認すると、1歩ずつ足を前に出すのがやっとだった1週間前とは打って変わって、スムーズに歩けるようになっていました。

20分くらい座っていると、上半身に汗をかく状態で、
①鼠径部から背中にかけての張り
②お尻の圧迫感
はまだありましたが、座ることさえままならなかったことが、嘘のような回復でした。

自宅では床拭きが1時間行えたそうです。ご本人も、希望が見えてきたためか笑顔を見せてくれました。

3週間で痛みの感じ方「0」に

1週間での改善の状況を踏まえて、当初は痛くて使えなかったリカバリーボールを使った新たな筋肉ほぐし・はがしも指導。

食事指導やサプリ摂取など一切なしで、毎日リカバリープログラムに取り組んでいただくことで、3週目には痛みの感じ方を「0」にすることができました

座っていられる時間も徐々に伸びており、次の目標である「椅子に座って、痛みなくデスクワークができる」を目指して、リカバリープログラムを続けています。

回復・改善までの流れ

腰痛ワンでは、ひとり一人のからだの状態を見極める(確認する)ことで、それぞれにあった改善策として、リカバリー方法を提案しています。

今回も、①カウンセリング ②歩行確認 ③施術 をもとに、腰痛や全身の痛みの原因を探り、一つずつ対処していきました。

改善に繋がった原因と対処法

腰痛・痛みの原因
すべてのからだの動きの起点となる
・骨盤の中心に位置する仙腸関節
・背骨の真ん中あたりから股関節を通って、足の付け根までついている腸腰筋
という2つの重要な部分が固まっていること(からだの硬さ)が、腰痛のもっとも大きな原因でした。
全身に寝たきりになるほどの痛みがあるのもこのためです。
回復・改善のための対応
筋肉・筋膜を正常な状態に戻し、動かしやすくするため、からだの筋肉・筋膜を「のばす」「ほぐす」「はがす」方法を指導。自宅で行っていただきました。

◎実践していただいた方法
・仙腸関節ほぐし・はがし
・腸腰筋ほぐし・はがし
・足倒し


あとは、腰痛の原因となった間違った座り方をやめて、筋肉や関節に負担の負担の少ない座り方を練習していただきました。

基本は、筋肉・筋膜を「のばす」「ほぐす」「はがす」ことに注力していただいたのみでの回復です。

後日「強直性脊髄炎」と診断を受ける

痛みの度合いが「10」から「0」になった3週目を終えて、回復の初期段階ではあったものの、ご本人の判断でリカバリープログラムは、いったん卒業されました。

なお、その後も原因を知りたいという思いで通院されていただ病院で、「強直性脊髄炎(きょうちょくせいせきついえん、略称:AS)」と診断されたそうです。

強直性脊髄炎とは?

強直性脊髄炎(きょうちょくせいせきついえん)は、脊椎や骨盤(仙腸関節)に慢性的な痛みが出る炎症性疾患です。はっきりとした原因はわかっておらず、遺伝的な原因と外的要因によって起こると考えられています。

[特徴]
・腰痛、坐骨神経痛、首の痛み、目の痛みや充血
・安静にしているより、からだを動かすと痛みがやわらぐ
・リウマチに汎用されている生物学的製剤のTNF阻害剤が有効とされている
・運動療法も効果があるため日常での運動が推奨される

からだの状態を見極めた対処法

腰痛ワンで提案する腰痛改善のための「リカバリープログラム」は、からだの状態を見極めたうえで、ひとり一人にあった筋肉・筋膜へ働きかける「のばす」「ほぐす」「はがす」方法です。

だからこそ、今回のようにリカバリープログラム段階では診断が下っていない原因不明の状態であっても、からだにあわせた対処法を提案させていただくことが可能で、改善に繋げていただくことができました。

長引く痛みで悩んでいる方は、まずは痛みを引き起こしている直接のからだの状態を知るところから始めてみてはいかがでしょうか?

※痛みの原因は、内臓疾患や脊椎疾患などに起因している場合もあります。自己判断せずに、早めに病院を受診するようにしてください。

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